購入者が安全に買い物ができる「Aliexpress」とは|アプリを触ってみた
近年、AmazonやeBayを始めECサービスが市場規模を伸ばしています。日本だとYahooショッピングや楽天ですが、ネットで注文することも今では当たり前ですよね。
Global Cross Border B2C e-Commerce Market 2020によると、2020年の越境ECの市場規模はなんと9,940億ドル(約100兆円)に達するそう。
AliExpressとは
今回、考察するのは世界最大ECサービスの一つである「AliExpress」。AliExpressは中国のアリババグループが提供するBtoCのECサービスです。
アリババのサービスって色々あるので、どんなものがあるか把握しにくいんですよね。なので、主要なECサービスを表にまとめてみました。
ビジネス形態 | サービス名 | |
海外向け | BtoB | Alibaba.com(アリババドットコム) |
BtoC | AliExpress(アリエクスプレス) | |
CtoC | 淘宝網(タオバオマーケットプレイス) | |
中国国内向け | BtoB | 1688.com |
BtoC | 天猫Tmall | |
CtoC | 淘宝網(タオバオマーケットプレイス) ジュファサン |
上記の通り、AliExpressは「海外向けのBtoC」プラットフォームです。一億点以上の豊富な商品数を強みとしていて、世界のアプリダウンロード数は5000万ほどだそう。(2018年2月時点)
AliExpressのUXを考えてみる
AliExpressの魅力は「良い商品を安く買いたい」というシンプルだけど、切実なニーズを捉えている点。
商品を見つける→商品を吟味する→購入する
というカスタマージャーニーに沿ってアプリの触っていきたい。
商品を見つける
商品画像がメインのホームは見やすい。直感的に欲しいものが見つかる。
商品提案の豊富さもポイント。上記はフラッシュセールで出品されている商品。
フラッシュセールとは1日に3回、時間限定で行われるセールのこと。基本的に通常より
30%〜50%ほど安くなっている。
他にもインフルエンサーがLIVEを行いながら商品を紹介していたり、スターブロガーが
お気に入りのものを投稿していたりするので、知らない商品を認知して購入してもらう
ことができる。
個人的に感動したカテゴリー検索の画面。一億点もの商品の中から商品を見つけてもら
うのは至難だが、このUIなら見つけられる確率が格段に上がる。一度触って欲しい。
商品を吟味する
商品を吟味する際に一番重要な商品画像。画面の半分を占めている且つ、ほとんど5枚
以上の写真があり、サイズ感や使用感はある程度想像できる。Amazonのように動画が
もっとあると良いと思う。
Aliexpressは世界中のECなので、世界各国の言葉でレビューがされている。おそらく
Google翻訳で翻訳されていて、たまに日本語がおかしい。
「無料高速」「色パーフェクト」
うん、まあ趣旨は読み取れる。
商品を吟味する際に商品の値段を含め、送料は気になるところだが、中国の郵便を使え
ば無料で済むことも多い。大量輸送をしている中国だからできることなんでしょう、流
石です。
商品を購入する
商品の支払いが安心
商品の支払いをする際に心配なのが、商品の受け取り。中国だとなおさらしっかり手元に届くのかと不安に思うかもしれません。
ただ、Aliexpressでは購入者側が受け取りボタンを押すまで支払いがされない「エスク
ローシステム」を導入している。購入後は一度Aliexpress側でお金を預かって、問題な
く手元に届いたことが確認された後に支払いがされるようになっている。商品の評判が
あまりに酷くない限り、安全に購入することができる。
トラブル対応
商品や不良品など、トラブルは起こり得ます。そこでAliexpressで導入されているのが「Open Dispute」という仕組み。トラブルが起こった際に、Aliexpressが介入して解決を図ります。
手順は以下の通り。
- 返金の理由、返金額を記載し、証拠となる画像とビデオをアップロード
- 一週間ほどで解決しない場合、アリババが仲介に入って妥当な解決策を提案(返金、返品など)
評価ポイント
- 購入者ファーストの仕組み
- 返金対応
- カテゴリー検索がしやすいUI - 圧倒的な商品数と安さ
改善ポイント
- たまに翻訳がおかしい(言語に関係なく、直感で操作できるUIが望ましいが)
- 返金対応
- カテゴリー検索がしやすいUI - 品質が悪い商品もあるそう