待てば無料で漫画が読めるアプリ|ピッコマとは?
ここ数年、電子書籍市場が盛り上がってきています。
株式会社インプレスの『電子書籍ビジネス調査報告書2017』によると、電子書籍市場は
2021年度には2016年度の約1.6倍の3,120億円程度になると予想されています。
なんとその中で電子書籍市場の8割を漫画が占めているそうです。
ピッコマは成長が著しく、2017年3四半期基準の売上は7億円にもなるとのこと。漫画アプリの中での売上ランキングではLINE漫画に次ぎ2位につけています。
ピッコマとは?
ピッコマの特徴は24時間待てば、次の話を読むことができること。待たずに読みたかったら課金をするというモデル。巻単位ではなく、話単位配信しているのでライトユーザーも取り込んでいるのも特徴の一つ。
オリジナルコンテンツは毎日更新されて、お気に入りの漫画の連載を読むことができる。
ピッコマのUXを考えてみる
コンテンツ課金のアプリの肝は
「いかにハマってもらって課金してもらうか」だ。
分解すると、1.漫画との接触数 × 2.有料課金率 × 3.アクティブ率。
ピッコマは肝の体験を重視したアプリ設計になっている。
1.漫画との接触数
ホーム画面で毎スクロール6〜9冊の漫画が目に入るようになっていて、興味がある漫画
を見つけやすいUIになっている。アプリのUIで選択肢を与える際に、マジカルナンバー
(※1)は理論は効果が薄いと言われていますが、個人的にはコンテンツが7(±2)だとザ
ッと流し見するのにちょうど良い数だと思っています。
※1.人間の短期記憶は、最高で7つ(±2)までしか維持できないというもの
最低限の情報(表紙、タイトル、ディスクリプション)しか掲載していないので、直感
で読みたい漫画を探すことができる。
表紙の左上の「待てば¥0」「今だけ¥0」というタグが始めたばかりの場合は若干分かりにくいな。
性別、気分、ジャンルなど、探し方を提案し、漫画との出会いを増やしている。
2.有料課金率
なんといってもピッコマの特徴は課金タイミングの自由化をしたことだ。
ユーザーが好きな漫画を見つけ、ハマったタイミングで課金をさせることができる。
最後の一部は待っても読むことができず、チケットを購入しないと読み進めることができない。
ただ、ここまで読み進めているユーザーは漫画にハマっているユーザーなので課金も躊躇しないはず。よく出来てる。
3.アクティブ率
ログイン特典があるので、毎日アプリを開くことが習慣化する、と。
24時間待てば読めるという24時間が絶妙で、毎日アプリ起動をするという習慣をつくっている。
評価ポイント
- 「いかにハマってもらって、課金してもらうか」を重視したUX設計
- コンテンツにお金を払う習慣を作るためにあえて広告モデルをとらないという代表の哲学通り、実際にコンテンツでマネタイズをしている。
- 待ち時間を変えれば違うマネタイズができそう(チャージ時間半分で◯◯円)
→単価下がるし、やらないか
改善ポイント
- 漫画を読むためのチケットを買うために、コインを買わなければいけないという二度手間感
- LINE漫画などと比べるとオリジナルコンテンツがパッとしない